今回の中朝会談の後、日本国内の空気が一変した。

 それまでは、森友文書改ざん問題で、安倍首相は5月には退陣するのではないかという見方が広がっていた。

 自民党の幹部たちの間でも、安倍首相を守ろうとする意見と、国民の自民党に対する信頼を取り戻すべきではないかという意見に割れ、徐々に後者の声が強まっていた。二階俊博幹事長も、自民党としてどうするべきか決断を迫られていた。

トランプ氏の強硬姿勢に立ち向かえるのか

 ところが、電撃的に行われた中朝首脳会談で、一瞬で流れが変わってしまった。二階氏も、決断をする必要がなくなったのである。そういう意味では、安倍首相は非常に運が強い。

 しかし、問題は4月17、18日に控える日米首脳会談である。ここで、もしトランプ氏から一方的に日本にとって不利な条件を飲まされるようなことがあれば、安倍首相に対する批判が再燃するだろう。安倍首相にとっては、日米首脳会談は正念場だといえる。

 ただし、この会談は日本にとって非常に厳しい内容になると思う。僕は大臣らにも話を聞いたが、日本政府は現時点で、全く戦略を持っていないようだ。今、懸命に考えているのではないだろうか。

 トランプ氏、習近平氏、ロシアのプーチン大統領と自由に話ができるのは、安倍首相しかいない。だからこそ、森友問題で国会が紛糾する中でも、安倍内閣の支持率が上がったのである。日米首脳会談で、「外交の安倍」が本領発揮できるのかどうか。ここが問題だ。