中国の楊潔篪国務委員(左)が訪米し、レックス・ティラーソン米国務長官(右)と会談。(写真:ロイター/アフロ)

 3月6日、北朝鮮が日本海に向けて4発の弾道ミサイルをほぼ同時に発射した。3発は日本の排他的経済水域内、残り1発もその付近に着弾したという。

 これについて安倍首相は同日の参議院予算委員会で、「日本の排他的経済水域付近に極めて正確に着弾させている。今回の発射は、北朝鮮が新たな段階の脅威になったことを明確に示すものだ」と述べた。

 今回の北朝鮮のミサイル発射は、トランプ米政権が「武力行使も含めたあらゆる選択肢を検討する」と言う中で行われた。

 ドナルド・トランプ大統領は、かねてからバラク・オバマ前大統領が表明していた「戦略的忍耐の姿勢」を見直すと強調していた。

 米「ウォールストリートジャーナル」によれば、国家安全保障問題を担当するキャスリーン・マクファーランド大統領副補佐官が2月中旬、米政府内の安全保障担当者に、「主流とはかけ離れた考えも含めて考え得るすべての選択肢を提示するように」と指示したという。

 トランプ政権は、北朝鮮に対して「対話」ではなく、より強い姿勢を示すのではないかと見られている。

 では、トランプ政権は具体的にどのようなことを考えているのか。

北朝鮮問題について、米・中・日の安全保障担当が話し合った?

 2月27日と翌日、中国の外交トップである楊潔篪国務委員(副首相級)が訪米し、トランプ大統領をはじめ、トランプ政権の幹部たちと会った。今回の楊潔篪氏の訪米は、米中の貿易問題よりも、北朝鮮問題を話し合うのが目的だったと思う。

 時を同じくして、日本の国家安全保障会議(NSC)の谷内正太郎・国家安全保障局長も訪米し、国家安全保障担当H・R・マクマスター大統領補佐官に会っている 。

 この時、中国の楊氏、日本の谷内さん、そしてトランプ政権の安全保障を担当する幹部たちが一堂に会していた可能性があるという。外務省は日米中での面会を否定している。ただ、中国と日本の安全保障の責任者がわざわざ同じ時期に訪米したのには、理由があるはずだ。