中国でも過密化が進むと出生率が更に下がる

 一方で、婚姻率(人口1000人あたりの婚姻届件数)は全国平均の4.9を大きく上回る6.4だった。つまり、若者を中心に東京への人口集中も進んでおり、過密化が進むことで出生率が更に下がるという現象が起きているのである。

 このような現象は中国でも起こっている。北京や上海など大都市には、地方都市から多くの「外地人」が集まってくるが、生活コストの高騰などを背景に出生率は低迷している。中国国家統計局の統計データによると、15年における北京と上海の出生率はそれぞれ7.96%と7.52%で、中国全体の12.07%を大きく下回った。

 日本の経験からみても、出産コストが高騰し続けている中国の都市部では出生率の大幅な改善は望めないだろう。しかし、「二人っ子政策」は出産人数を2人までに制限とするものであり、中国の人口抑制策「計画生育」は依然として続いている。

 17年、出生数が減少に転じた理由は1人目出生人数の減少であった。統計の内訳を見てみると、2人目の出生数は16年より162万人増であったが、1人目は249万人減となっている。

 これは、経済的条件により子供を産める家庭と産めない家庭の格差が顕在化しているといえるが、見方を変えると、2人以上子供を産みたい家庭が多いことの表れでもある。「もっと子供を産みたい」という家庭を国家が一方的に制限する政策は限界に達している。

 今後、少子高齢化が加速度的に進むと予想される中国。歴史的役割を終えた計画生育政策の根本的な転換が求められる。