レストランでは、各テーブルに置かれたQRコードをスキャン。注文から決済までを従業員を介すことなく完了させることができる。

 北京や上海などの大都市ではキャッシュレス化が急激に進み、日常的に使われるようになったモバイル決済。その中心となっているのが、アリババの「支付宝(アリペイ)」とテンセントの「微信支付(ウィーチャットペイ)」で、合わせて9割以上のシェアを占めている。

 オンライン決済が普及し始めた2000年代。先鞭をつけたのはアリババが運営するECサイト「淘宝(タオバオ)」での決済を主要目的としたアリペイであった。

 アリペイはパソコンでの利用を主としていたが、その後スマートフォン(スマホ)向けチャットアプリ「微信(ウィーチャット)」に決済機能をつけたテンセントが猛追。スマホの爆発的な普及の流れに乗り、2015年以降マーケットシェアを急速に高め、「(アリババは)すでに9億人を取り込んだテンセントと競うのは土台無理な話だった(2017年3月24日付「日本経済新聞」)」との声も聞かれていた。

 そのアリペイが巻き返しを見せている。調査会社の易観が4月1日に公表したレポートによると、2017年第4四半期におけるスマホ決済のシェアは、アリペイが第3四半期比で0.53%増の54.26%となったのに対し、ウィーチャットペイは1.2%減の38.15%であった。

 このような動きは都市部の若者により顕著にみられるようだ。私のクラスの学生に対して使用傾向のアンケートを取ってみると、メインの決済ツールとしてアリペイを使っている学生が実に8割近くに上った。理由として、「金融サービスが豊富」、「『芝麻信用』のスコアアップ」、「その他の特典サービスが充実」といった声が多く聞かれた。