在宅介護をサポートする商品や情報、サービスは…

小竹:クリコさんは、介護食の宅配食とか、市販の介護食品は利用しなかったんですか。

クリコ:宅配食は、パンフレットを取り寄せて検討しました。ある程度噛める人向けのものは、見た目が普通食のお弁当に近いけれど、流動食となると、病院食と同じように、サカナの形に型抜きされたピンクや緑色のムースと思われるモノが並んでいて。夫が病院で拒絶したものと同じ。ああ、これではダメだな、と諦めました。

 それに、宅配食は便利ですが、その日の気分で食事を選べないし、それなりに費用もかかるので、毎日となると、限られた人しか利用できないのかなと思います。市販の介護食品も試しましたが、これも…。

小竹:おいしくなかった?

クリコ:ひと口、食べた夫は「ううううう」っと顔をしかめたまま、ぎゅっと目をつぶって固まってしまって…。

 私が夫の介護をしていたのは2012年ですから、今は当時よりも改善されているのかなと思って、昨年、15種類くらい改めて市販の介護食を食べてみましたが、残念ながらあまり変わっていなくて。それでも、その時一緒に試食した友人は、半数くらいに合格点を付けていました。

 加えて、市販の介護食品は、ほとんどが病院や介護施設向けに販売されていて、一般向けの流通量が少ないんです。街中のスーパーやドラッグストアなどでは探すのが難しいくらい。

 それでもコンビニエンスストア大手のローソンが「ケアローソン」という介護拠点併設型の店舗を作り始めています。介護商品も買えるし、介護相談もできる。まだまだ店舗数は少なくて、場所も限られていますが、24時間開いているコンビニなら心強いですよね。もっとどんどん増えてほしいです。

 ほかにも、ネットで数種類の介護食品を、主食1品おかず2品で7食分の「21個アソートセット」として販売する店舗も登場していて、私が夫の介護をしていた当時と比べれば、少しずつ便利になってきているんだなと思います。

 ただ、介護している家庭はネット使用に慣れていない世代も多いので、本当はやっぱり、手軽に近所で安価で買えて、おいしいなら、とても助かります。