クリコ:はい、エプロン!

編集Y:は、ええっと、ど、どうやって装着するのでしょうか。

助っ人F:やだ、Yさん。このヒモをココに通して交差させるんですよ。

編集Y:なるほど…。

クリコ:よく似合ってますよ(笑)。

編集Y:や、やめてください!(タジタジ…)

 こんにちは、本連載記事のお手伝いをした助っ人編集Fです。

 口腔底ガンで、噛む力に障がいを負ったご主人、アキオさんのために「食欲をそそる流動食作り」に奮闘した料理研究家のクリコさん。その奮闘ぶりをお伝えした「ダンナが、ガンになりまして」連載は、おかげさまで好評をいただき、このほど単行本になりました。タイトルは『希望のごはん 夫の闘病を支えたおいしい介護食ストーリー』。Yさん曰く「日経ビジネス編集部初のレシピ付き本」だそうです(笑)。

 今回は、その番外編。

 クリコさんが作る介護ごはんは「えっ、これが介護食?」と驚く飯テロぶり。例えば、こんなの↓とか、こんなの↓とか。そう、平たく言うと「おいしそう!」。

上から、ふわふわ鶏団子のカレーライス、魚とアボカドのタルタル仕立て、カニポテトクリームグラタン。いずれもクリコさんがご主人のアキオさんのために作った、噛みやすくて飲み込みやすい、やわらかい介護ごはん(すべて単行本にレシピが載っています)

 でも、そうは言っても介護食なんだから「食べてみたら、それほどおいしくはないのでは?」とか、「実際に作るとなったら、難しいんじゃないの?」と思われた方も、多いかもしれません。

 そこで今回は、単行本の刊行を記念しまして、実際にクリコさんの介護ごはんを作ってみよう、食べてみよう!というわけなのです。挑戦するのは、今回が「はじめてのおつかい」ならぬ「初めての料理体験」となる編集Y氏。男子厨房に入らず、ではなく「いいトシのオヤジが初めて厨房に入るの巻」をお届けします。

泣けて、笑えて、生きる力が湧いてくる。
充実のレシピ、ハウツーを大幅加筆!

「この連載は仕事中に読めないのが難点。泣けてくるから。」

「お互いを思いやる優しさや、いつでも楽しさや幸せを共有するお二人の話に、会社なので毎回泣くのを堪えるのが大変でした。」

「命が輝くスーパー連載、有難うございました!」

「深い悲しみを表に出さない文章に、クリコさんの素敵なお人柄を感じました。私も主人を今まで以上に大切にします。」

「食べることは生きること!胸に刻みました。」

「毎回、毎回、読むたびに涙が、ちょちょぎれました。このばか甘カップル羨まし過ぎる。」

 連載中はたくさんの暖かいコメントをありがとうございました。「日経ビジネスが…介護料理の本?」と言われつつ、応援を力に、ついに単行本になりました。書籍名は『希望のごはん』。クリコさんの「食べることは、生きること」という言葉の意味を、そのままタイトルに取りました。

 もちろん、ただ連載を本にまとめただけではありません。エピソードのブラッシュアップに加え、33の人気メニューをフルカラーでレシピ紹介。おいしそうに見せる作り方、保存の方法、時短調理のやり方。食材の柔らかさの見立て方などの、万一の誤嚥や窒息の避けるために実践でつかんだ介護食のノウハウも、図版入りでお見せしています。担当編集者が「これじゃもう一冊作るのと同じ」と悲鳴を上げるほど盛りだくさんな内容です。書籍化に当たっては、日本大学歯学部摂食機能療法学講座准教授の阿部仁子先生の監修を受けました。

 家族と食と仕事への愛情が見えてくるエッセイとして、介護食のお役立ちハウツー本として、そして何よりバカップル本として、お楽しみ頂ければ幸いです。