駒村:そうなんです。全然違います。ですので前日のリハーサルでだいたい調整しておくんです。たいてい大丈夫なんですが、それでも時々、先生がめちゃくちゃ早い、手際のいい方だと、「わーっ、ショートした(予定より早く終わって時間が余る)!」という日もありますし。
クリコ:ああ、ご自分のレシピですもんね。ぱっぱっぱっと作れちゃう。わかります。
駒村:と、今でこそ毎日違うお料理を家で作るようになった私なんですけれど、私、そもそも料理とか、家事全般って得意じゃない、というか向いてないんですよ!
クリコ:ええっ、そうなんですか?
駒村:自分が料理が得意か苦手か、で言うと、明らかに苦手でした。私はこのコーナーをやる前までは「デパ地下が友達」みたいなタイプだったんです。ちょっとあまのじゃくで、大してできないのに、「私、得意料理が肉じゃがなんです!」とかいうのは、私の中では「違うな」と思っていて。
クリコ:あ、なるほど。
駒村:すごく食い道楽で、だから料理にも興味はあって、学生の頃からそれこそきょうの料理やケーブルテレビの料理番組をメモしながらずーっと見ていたりしていたんですけれど、でも作らない(笑)。だけど、この番組をやらせていただくことになったので、これはもう仕事だ、業務だ…といいつつ、料理を作るという口実にもなってます。
クリコ:あざといアピールがお嫌いなんですね。
今、嫁に行かずして、いつ行くんだと(笑)
駒村:まだ独身なんですけれども、諸先輩方が「駒村、お前、『料理が趣味だ』と言え、言え」とアドバイスして下さるんですよね。私の周りの友達も、今、嫁に行かずして、いつ行くんだと言って(笑)。いや、それはちょっと違うんじゃないかなとまだ思っていて。どうもお料理アピールが苦手なんですね。クリコさんはどうでしたか?
クリコ:私は小さいころからお料理が好きで、母に教わってきたので一通りはできたんですよ。ところが社会人になってから、どうも私は、家のことは何もできなそうに見られるらしくて。会社に入って、週末にみんなで旅行に行ったりするじゃないですか。例えば誰それの別荘で、みんなでキッチンで盛り上がるんですよ。何か手伝おうかなと台所に行っても、家事はできないと思い込まれているので、「あなたはいいわ」と言われたり。
駒村:「いえ、できるのよ」とは言わない。
クリコ:そうです(笑)。じゃあ、まあ、いいや、そう思わせておこう、みたいな。自分からアピールするのは違うかなと思って。結婚するまで、主人も家事は全然できないと思っていたらしくて、料理を作ったらかなり驚いていました。えーっ、クリコ、こんなことができたの? と。
駒村:そっちのほうがいいですよね。私は逆なんです。「何でもできそう」とか言われて、全然できないから、どうしようもないんですよ。

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