観客が来てくれるという勝算はあったのでしょうか。

松崎:自信はありました。私たちはスポ育や企業研修を通して年間2万人の方々にブラインドサッカーを90分間以上体験していただいているので、ブラインドサッカーに触れた人たちが訪れてくれるはずだと考えていたんです。逆に、それでも観客を集められないようであれば、我々の事業を抜本的に見直さなければだめだとも思っていました。

企業向けの研修プログラム「OFF TIME Biz」の様子(写真:日本ブラインドサッカー協会)

 観客を集められるという勝算があったからこそ、安全面の担保や試合の管理運営をスムーズに行うためにも有料化をすべきだろうという考えもありました。

今後、国内大会でも有料化していきたいという思いはありますか。

松崎:今、日本選手権などは一部有料化をしています。2016年は全800席に対して100席を有料化し、2017年は全1500席に対して800席ほどを有料化しました。この割合は徐々に増やしていこうとは思っていますが、一方で、すべての試合を有料化しようという方針は持っていません。

 例えば2017年3月、さいたま市と共催する「さいたま市ノーマライゼーションカップ」という大会を開催し、ブラジル代表を日本に招きました。このときには安全管理上ギリギリなくらいに観客が入ったのですが、行政側の方針や、税金で支援していただいたこともあり、無料で開催しています。有料化していればそれだけ収入が増えると考えるかもしれませんが、このノーマライゼーションカップは2017年で5回目を数えており、我々にとっては「ノーマライゼーションの推進」という意義深い大会ですので、行政との関係を断ってまで無理に有料化しようとは考えていません。こうした様々なことを見極めていきます。