さらに「観戦する人」から「バスケをする人」になってもらうことも。

葦原:そうなんです。リーグの思いは1つです。競技者としてプレーを楽しむ人が本物を見に来てほしいし、本物を見た人がバスケをプレーするようになってほしい。

 野球やサッカーでもそうだと思うのですが、プレーする人と見る人の重なりが小さいんですね。例えば、プロ野球の外野スタンドにいる応援団に元高校球児がいるかといえば、実際はそう多くはありません。マーケティング調査で分析すると、野球をガチでやっていた人と、ガチで応援する人は別々なんですよね。でも、私は本来、それは違うと思っているんです。

 私がいつも強く言っていることは、理念やビジョンが大事だということです。入場者数を増やして、収入を増やすことは大切ですが、それだけでは絶対にダメだと思います。収入増だけで割り切ると楽なんですが、それだと何のためにスポーツビジネスをやっているのか途中で分からなくなります。

 日本では、子どもの運動能力が落ちていると言われています。そのことを直視せず、ビジネスゲームで収入が上がったという“数字遊び”だけに終始しても意味がない。なぜスポーツ団体をやっているのか、というところからやらないといけない。とはいえ、口では簡単に言えますが、大変なんですけれども(笑)。

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プレーする人と見る人をリンクできる

具体的には、データベースを使ったどのような将来像を描いているのでしょうか。

葦原:「ゆりかごから墓場まで」というイメージです。小学校でミニバスケットボールをやる子どもは結構多い。私の娘も小学生ですけど、周囲ではみんなミニバスをやっています。確かに小学生のバスケ人口は多いのですが、土日に練習や試合があるとBリーグの試合を見に来られない。これは中学、高校でも同じです。しかも、多くの人は、だいたい高校生でバスケをやめてしまいます。