デジタル技術でやりたいことはいっぱいあります

昨シーズンの開幕前に富士通と「ICT(情報通信技術)サービス部門におけるパートナー契約」を締結しました。米国のスポーツビジネスはデジタル戦略が進んでいると言われていますが、テレビの放送権が収入に占める割合が多いので、完全にデジタル戦略に振り切れていないという現実もあると思います。もしかしたら、ここで日本が新たなモデルを作るチャンスで、Bリーグはまさにそれをやろうとしていると受け取っています。富士通との契約の意義と意味を、葦原さんはどう考えていますか。

葦原:私は「これからはネット、特にスマホが主流だ」と当初から言い続けているので、その大きな方向性に共感したパートナーにご協力いただけることは本当にありがたいと思っています。

 単純に、スマホによるパーソナルな世界を、どこまで構築していけるかだと思いますね。今はネットで「スポナビライブ」を視聴できたり、スマホチケットが使えたりするといった程度ですが、実はもっともっとたくさんのことが実現できるはずです。そういったソリューションについては、富士通さんが多くのアイデアをお持ちです。例えば、アリーナに行ったら、観客ごとにパーソナライズされた情報をスマホで閲覧できるようになるべきだと思っています。これは、自宅で観戦していても同じで、パーソナライズされた情報がスマホに落ちてくる。

 みなさん、見たい内容は同じではありませんよね。2試合を同時に視聴したい人もいれば、イケメンの選手を見たい人もいるし、個々の選手のスタッツ(プレーに関する記録データ)を詳細に見たい人もます。「何を見たいのか」は人によって違うので、個人の趣味嗜好に合わせた情報が配信されるスマホアプリがいずれ必要になるでしょう。この環境を、なるべく早く整備しなければならないと思っています。

 デジタル技術を使ってやりたいことはいっぱいありますが、実現するには技術開発が必要です。その部分は、富士通さんに加えて、ソフトバンクさんなどパートナー企業と相談しながら進めていくことが大事だと思います。

(写真:加藤 康)