シリーズ
2015年 日経ビジネスが選んだ100人

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松本順:地方バスの再生請負人
松本氏は金融畑の出身で、数多くの先端的な財務手法を編み出したストラクチャードファイナンス部門出身だ。12年前、私が産業再生機構のCOOに就任した時、スキルの高さを見込んで幹部スタッフとして声をかけた。
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アンゲラ・メルケル:鋼鉄の女
今や世界中の人が、アンゲラ・メルケル首相をドイツそのもの、欧州そのものであるかのようにみなしている。
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デービッド・アトキンソン:日本の伝統美を守る英国人
常に客観的な数字を駆使し、シャープな分析から、どんなに世論とかけ離れていようとも、自分の信じる明快な結論を述べる。金融分野でも文化や観光でも同じ。信じられないような生産性で、次々にインパクトの大きな書籍を出版してきた。
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ハヤカワ五味:バストが小さくて何が悪い
わんちゃんみたいなかわいさがありながら、ちゃきちゃきしていて、はっきりものを言う。その辺の女子アナよりしっかり話せる。マンションの杭が問題になっているけど、必要以上にしっかり杭が打たれていて、強い。
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豊島浩二:4代目プリウスの父
クルマの細部に至るまで的確な答えが返ってくる。だが、そこで終わらず、徐々に話のスケールが広がる。ラテン語で「先駆け」を意味するプリウス。3代にわたり進化を続け、トヨタを支える屋台骨になった。
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細田守:ポスト宮崎駿の急先鋒
細田守は、宮崎駿のような「国民作家」のポジションを引き継ぐ可能性が高いと見なされているアニメーション作家である。
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小島武仁:目指すはノーベル経済学賞
フヒトと話す時、ラビの言ったあることわざをいつも思い出す。「私は多くの知識を先生から学んだが、それよりも多くのものを同僚から学んだ。そしてさらにたくさんのものを学生から学んだ」。
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東利恵:東京を変える建築家
私と東さんは、米コーネル大学大学院に入学した時からの「戦友」である。2人とも授業に付いていく英語力が足りず、補習班で英語の勉強に励んだ。
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柚希礼音:宝塚からブロードウェイへ
2015年5月10日。柚希礼音さんは宝塚を卒業した。その前年、宝塚歌劇は100周年を迎え、その100周年のイベントを、精神的な支柱となって率いたのが柚希さんだ。宝塚の世界が今なお輝き続けるのはなぜか。
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又吉直樹:フロックじゃない、センスの塊
読めば、わかる。又吉直樹の芥川賞受賞がフロックなんかじゃないことは。売れない芸人の〈僕〉が、4歳年上の漫才師・神谷に弟子入りしてからの10年の月日を描いた『火花』は、神谷の造型が素晴らしい。
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倉田光吾郎:なんでも作る鉄の芸術家
人が搭乗し、実際に動く高さ4m級のロボット「クラタス」をデザイン、自分で全部作ってしまったという倉田さん。今では海外からも注目され、2016年には米国アーティストとの「ロボット対戦」も控えていると聞いています。
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小川理子:ジャズピアニストのパナ役員
パナソニックで壁面スピーカーを開発したすご腕技術者の彼女には、プロのジャズピアニストというもう一つの顔がある。意外な話が漏れ伝わってきたのは、知り合ってからしばらくたった頃のことだった。
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大西卓哉:ANA副操縦士、大気圏外へ
「次は彼が飛びます」。2015年6月、米ヒューストンの宇宙センターで宇宙飛行士の若田光一さんたちにお会いした時のこと。
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星野源:二面性の俊才
星野君を一言で表現するなら、「二面性の俊才」だね。「演じるミュージシャン」や「歌う俳優」は沢山いるけど、彼はその時々で100%自分を切り替えられている。
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松嶋啓介:ニースと日本をつなぐ料理人
初めて松嶋さんとお会いしたのは確か7年くらい前だったと思います。フランスのトゥーロン大会の時、知り合いを通じて初めてお目にかかることができました。松嶋さんはその頃、既にニースで活躍するシェフでした。
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阿部千登勢:次世代の女性デザイナー
「エッジィなのにモテる服ですね、sacaiは」と言った時、阿部さんは「うれしい」と喜んでくれた。「モテる服」という一見軽い響きに、警戒心や戸惑いを抱くデザイナーもいる。でも、阿部さんは違った。
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ヒラリー・クリントン:「完璧」の盲点
2016年に大統領選挙の年を迎えて、北辺の小さな州ニューハンプシャーでは全米に先駆け、民主、共和両党の大統領候補を選ぶ予備選挙が幕を開ける。
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島田修:着手から半世紀の新幹線
北の大地の未来を切り拓く、大きな一歩が2016年3月26日に刻まれる。北海道新幹線がついに開業する。新青森駅から、津軽海峡を青函トンネルで抜け新函館北斗駅まで149km。1988年3月にトンネルの営業を始め28年。
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鈴木俊宏:軽と落語は似ている
林家正蔵を襲名する前は、「こぶ平」で通っていた。父、初代林家三平が付けたこの名前が、私はとてもイヤだった。「ぶ細工」「ぶ器用」。「ぶ」が付くものにロクなものはない。父は噺家を継ぎたいと言う私を、あえて突き放したのだ。
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小飼雅道:死の淵で生まれた自由闊達
日本で今、最も勢いがあり、イケているクルマを作っているのがマツダだ。エンジニアから取締役まで、会う人全てがハジけている。自由闊達な社風が肌で感じられる。それはマツダがかつて死の淵を見てきたからだ。