(写真=ロイター/アフロ)

 「若き名総裁」。インド準備銀行総裁ラグラム・ラジャンは1963年生まれの52歳。米マサチューセッツ工科大学(MIT)で博士号を取り、28歳で米シカゴ大学大学院助教授、32歳で教授になっている。2003年には40歳で国際通貨基金(IMF)のチーフエコノミストに就任し、3年務めている。現在は休暇扱いだが、教授の称号は維持している。

 2007年にインドに戻り、首相の経済顧問(2008~2012年)などを務めた後、2013年インド準備銀行総裁に就任している。多くのインドの知識人たちは米国に永住することが多かったが、最近はインドに戻り要職につくことが少なくない。

 筆者もIMF時代からのつきあいで2014年5月30日には日本に招待し、インド経済やインドの金融政策について講演してもらっている。華麗な経歴の持ち主だが、大変気さくな人柄で親しみやすい総裁だ。

 総裁就任後、巧みな金融政策でインフレ率を10%前後(2013年で、9.99%)から5%強まで低下させた(2015年5.38%)。その後は成長政策に転じ、2014年は7.29%の成長率を達成(実質GDP=国内総生産)。2015年も7.26%と中国(6.8%)を逆転する勢いだ。新首相ナレンドラ・モディとともにインドの「星」だといえよう。