(写真=千倉志野)

 創業者は事業を作り出し、2代目はその事業を発展させ、3代目は事業に革命的イノベーションを起こすことが大義。それは、茶道や武道で言うところの「守破離」に似ている。創業者は「守」=礎を築き、続く人は「破」としてそれを改良・発展させて、「離」を担う3代目は新たな境地を開くわけだ。

 しかし、新たな境地とは、頭で考えた理論だけではたどりつけないもの。だから、川鍋くんは自分でタクシーを運転した。現場を経験し、現場の声を聞いた。その上で、早々に現業は社長に任せ、自らは新しい取り組みを始めるべく会長職についた。そのスピード感に脱帽する。

 これからはネットだけで完結するのではなく、ネットとリアルが融合したサービスにシフトしていくだろう。

 川鍋くんは、先達から引き継いだリアルな資産と未来のテクノロジーを融合させ、イノベーションを起こそうとしている。日本交通という自社だけでなく業界全体を巻き込み、「便利で安全で楽しいモビリティ」そのものを改革していくと思う。