(写真=小野田陽一)

 「未踏」。未だ、誰も踏みこんだことの無い未来。ガンダムのようなロボットを自在に操縦できる世界。家庭用ロボットPepperを発売した孫正義さんが「ロボット時代のOSを創る人物」として期待する吉崎さんは、その世界をいとも痛快に実現しつつある。

 2009年、経済産業省が推し進める「未踏」事業で、僕は23歳の吉崎さんと出逢った。あらゆるロボットを、スマートフォンの画面を指一本で操作するかのごとく実にカンタンに、思い通りに制御できるロボット向け汎用OS、その名も「V-Sido(ブシドー)」の開発プロジェクトで、吉崎さんは経産省からスーパークリエイタとして認定された。そんなすさまじい技術を、吉崎さんは「ヒト型ロボットが転ばずに、激しく空手チョップを繰り出せるようになる」といったユーモアとアニメ世界の夢に溢れた形で、心の底から楽しそうに説明してくれた。吉崎さんが描いているロボットの未来は、まさに僕らが「未だ踏めぬ」と思っていた世界のはるか先へと、僕らを導きつつある。