(写真=的野 弘路)
(写真=的野 弘路)

 5年前、取材で訪れたZMPのオフィスで、音楽に合わせて踊る1台のロボットが私の心をつかんだ。なんだか面白いことをやろうとしているベンチャーだな。そう思ったことを強く覚えている。

 最近のZMPは、自動運転技術を活用し、無人で目的地まで乗客を運ぶ「ロボットタクシー」を実現しようとしていると言う。踊るロボットが、無人タクシーへと変わるとは。その発想力、そして技術力。やはり、面白い会社である。

 ロボットタクシーは、過疎地域や限界集落などで住民の「生活の足」として役立つ技術だ。交通の不便ささえ解消されれば、都会の暮らしや人間付き合いに飽きた人が移住する限界集落ブームが来るかもしれない。

 自動運転を巡っては規制も多く、ロボットタクシーを実現するハードルは高い。しかし、規制と対峙するよりも、その効能をしっかりと理解し緩和を進めていくべきだ。ロボットタクシーが実現されれば、私もすぐに乗ってみたい。

 音楽に合わせて踊るロボットを作っていたくらいだから、谷口さんはエンターテインメントに詳しくてガチガチの技術者よりも発想がポップだと思う。日本の技術者に足りないポップさロックさを生かして、IT、自動車業界に新風を吹き込んでほしい。

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