(写真=ロイター/アフロ)

 彼はセブン&アイHDに対し、イトーヨーカ堂の分離を要求したらしい。日本の多くのアナリストや投資家はよく言った、と思ったろう。ソニーにファナック、スズキ、IHI──。日本を代表する企業に対し経営陣が考えつかないもしくは、わかっていても踏み切れない構造改革やガバナンス改革を次々と提案しているようだ。

 米国ではたとえ、数%しか保有しない株主でも、他の株主から賛同を得られる提案をすれば、経営者も変わる。だが、日本では今のところ、経営者が賛同していない提案に同調できる投資家ばかりではない。それでも彼は自らの運用資産の大きさから、必然的に日本の大企業を投資先に選ぶため、メディアに取り上げられて企業も無視することはできなくなっている。これも彼のシナリオかもしれないが。

 株主が、自分たちの選んだ経営陣に意見を伝え対話する。また、機関投資家は純粋な投資家として議決権を行使し、行動する。そんな世界の“常識”が、日本でも当たり前になると信じている。彼には、日本への投資を継続してほしいと思う。