
「次は彼が飛びます」。2015年6月、米ヒューストンの宇宙センターで宇宙飛行士の若田光一さんたちにお会いした時のこと。この「彼」が、国際宇宙ステーション第48~49次長期滞在員に任命され、2016年にソユーズで宇宙に向かう大西卓哉飛行士だった。若田さんの安心した話しぶりに、彼が先輩や仲間から厚い信頼を得ていると実感した。
大西くんは全日本空輸(ANA)の副操縦士だった。「宇宙飛行士になる人間がウチから出る」。話を聞いた時に胸が高鳴ったのを覚えている。ANAでの副操縦士の経験が、夢をかなえるためのステップになったのならば、これほどうれしいことはない。
狭い宇宙ステーションの中で生活するには、人間としてのバランスが極めて重要なのだと思う。その点、彼は「なるほどね」と思う人間的な魅力があった。落ち着いていてさわやかな笑顔。胸に宿る思いの強さ。きっと彼ならば宇宙でも活躍するはずだ。
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