(写真=山口 裕朗/アフロ)

ボクシングの世界王者といえども、顔と名前が一致するボクサーは少ない。しかし村田諒太は別格だ。どことなく陰影を感じさせる男っぷりも、スター性を感じさせる。

 村田が戦うのは選手層が厚く、また人気の高いミドル級。この階級を制することは、歴史に名を残すことにつながる。現状では世界で30番程度の力、という見方もある。ボクシングの世界ではアマとプロはまったくの別物だから、1月12日に28歳を迎えるルーキーには学ばなければならないことが多い。それでもボクシングセンスは抜群、経験を積んで世界戦に挑戦できるかどうか、時間との戦いが待っている。

 一昨年の暮れのこと、たまたまラジオ番組で共演することがあり、楽屋も一緒だった。相手は金メダリスト、これはこっちが気をつかわなければと思っていたが、まったくの杞憂に終わった。とにかく、喋る、喋る。ガードの堅いボクシングとは対照的に、その性格はオープン。その魅力に吸い寄せられてしまった。