(写真=竹井俊晴)

 社長就任は2011年。リーマンショックの余波が残り、欧州債務危機や東日本大震災が襲った年だ。逆風下の船出だった。

 「厳しい状況に直面した時に人は鍛えられる」。そう語る日比野さんには、夢がある。日本の金融業、さらに企業の競争力向上に貢献することだ。債券と株式の両分野でチーフ・ディーラーを務めてきた手腕も、矢継ぎ早の経営改革に生きている。

 証券と銀行の懸け橋となるネット銀行を設立。13年間別々に展開してきた個人向けのリテールと機関投資家向けのホールセールを統合した。「貯蓄から投資へ」の懸け橋づくりを、使命感を持って進めている。

 どん底を幾度となく経験してきた。そんな日比野さんに日本の新しい金融モデルの創造を期待したい。間接金融に偏った構造から直接金融への移行は、その大きなテーマになるだろう。