(写真=村田和聡)

 NPO・社会的企業とは有機農業のようなものだ。かつて、有機農家は「変わり者」と迷惑がられた。しかし今、有機野菜と一般の野菜が同じ値段だったら、多くの人が前者を選ぶ。「変人」が世の価値観を変えた。

 NPO・社会的企業とは、このような「問題提起」だ。新しい教育システムを提案・試行する松田悠介氏に対しても、問われるべきは「それで日本の教育システムが変わるのか」ではなく、「その試行錯誤は、自分の教育観に何を問いかけているか」だ。そしてその問いにこそ、日本の教育システムを改善する可能性がある。

 松田氏の挑戦を、ありきたりの既得権益批判の文脈で捉えるべきではない。教育が重要なのは「人をつくる」からだ。だとしたら、既存の教育システムでつくられた私たちこそが問われている。