(写真=近藤さくら)

 初めて会ったのはアーティストを囲む食事会の席だった。太宰府天満宮の権宮司だと紹介された時、どうしてと不思議に思った。のちに彼がアートコレクターだと知って、また不思議に思った。

 彼が主催するアートプログラムに参加するために訪福したとき、太宰府天満宮の歴史について話してくれ、新しいものを取り入れることこそが歴史を創るという感覚を初めてそこで認識した。

 そして2012年、彼が兼務している宝満宮竈門神社のお札・お守り授与所のインテリアデザインを依頼された。プレゼンテーションの際、「こう来ましたか」と笑った彼は、宮司家40代という重い歴史を背負う。それはその時代、未来に対しての選択の歴史であり、彼は「つないでいく」責任の重さをすごく冷静に捉えている。新しい概念を柔軟に取り込み、世界にメッセージを発信する。そんなことができるのは彼ぐらいだろう。