(写真=的野弘路)

 2011年7月。社長就任のあいさつに来社されたのが、彼との出逢いだった。総合商社7社では最年少の社長。物腰が柔らかく、神奈川県の同郷で大学も同窓と気づくと、すぐに意気投合した。

 サシでひざを突き合わせていると、「夢は新興国経済への貢献、注目はアフリカです」という。エネルギーや食糧、水などは、あの大陸が成長する大前提になる。営業の最前線にいたとき、彼は半導体や自動車関連の事業が長く、私は金属資源一筋だった。彼らはフランスの大手商社を買収し、ケニアや南アフリカに照準を合わせる。我々はモザンビークでの天然ガス開発やガス化学、農業支援に取り組んでいる。

 歩んできた道のりや得意分野は違うかもしれないが、これから耕す畑は同じ。国と国、企業と企業、人と人を「つなげる」ことで国創りに貢献する。その覚悟こそ、総合商社が社会的な役割を果たす礎になると信じている。