(写真=五十嵐隆裕)

 運が良ければ、夜空に光の軌跡を描く国際宇宙ステーション(ISS)を見ることができるかもしれない。今そこに若田光一さんが滞在していることは多くの人が知っている。

 実は高橋さんの「子ども」も昨年、ISSに行った。名前を「KIROBO」君という。人間と会話するロボットで、宇宙飛行士達の仲間だ。過酷な状況下、飛行士達を励まし、和ませてくれる存在だ。彼が創った。

 高橋さんは、ロボットの役割を「労働力」として見ていない。「人と一緒に暮らすパートナー」。だから、彼が創るロボットは、どれも愛くるしい。かつて私達が子どもの頃、頭に思い描いた未来ロボットの姿にとても似ている。

 高橋さんは図面も引かず、感覚だけを頼りに、ロボットを創るという。そういう意味では、「創った」というより「生んだ」という表現が正しいかもしれない。私はプラネタリウムのクリエーターだが、そんな直感的な創作が可能なものかと驚く。正直、羨ましい。

 漫画や映画の世界でみんなが夢見てきたことが、彼の手によって現実になりつつある。高齢化が進み、1人で暮らす老人が増えたとき、彼のロボットはその人らの心をそっと温めてくれるに違いない。