
白井健三選手のすごさは何かと問われれば、床競技の全体の中で合計22回以上の“ひねり”が入るところだろう。そして、何よりフィニッシュで「4回ひねり」を持ってくるのは素晴らしい。最初の段階で4回ひねりを持ってこようとする選手はいても、筋力も体力も疲労しているところで4回ひねりを持ってこれる選手はそうそういない。
子供のころから体操をやってきているという点、トランポリンを使って空中感覚を会得してきたため、“ひねり”の感覚を身体で覚えたということだろう。そして“ひねり”はついに花が咲いた。4回ひねりには「シライ」の名前がついた。これは彼にとってもうれしいことだっただろう。
だが、これで満足してもらっては困る。床運動、鞍馬、吊り輪、跳馬、平行棒、鉄棒の6種目ができて初めて体操競技なのだ。 この2年間、自分自身をどれだけ苛めて強くなれるかにかかっている。上半身をきっちり作り上げ、鞍馬、吊り輪、平行棒、鉄棒を相当強化しなければならない。
もしかしたら2016年のリオデジャネイロ五輪までには間に合わないかもしれない。だが、それでいい。6年後、つまり東京五輪の大活躍を期待している。
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