(写真=陶山勉)

 ヤオコーは、食品スーパーで私が最も注目している企業だ。専門家であれば、誰もがヤオコーを食品スーパー業界で特筆すべき存在だと考えるはずだ。

 川野澄人氏は私のゼミで通商問題の論文をまとめた。まじめで優秀な学生であった。卒業後、日本長期信用銀行に入った。破綻への道を歩む同行の中で苦労しただろうが、貴重な経験を積むことができたと思う。その後、ダートマス大学でMBAを取得し、それに続いてニューヨーク州の食品スーパー、ウェグマンズで実地経験を積んだ。現在は業界で注目される存在のウェグマンズであるが、40年近く前は、私が留学したロチェスターにあるローカルなスーパーにすぎなかった。ただ当時からよい店であるという印象を持っていた。地域に密着して着実に成長するという意味では、ヤオコーと共通している面がある。

 澄人氏の祖母の川野トモ氏の書籍にコメントを寄せたご縁で、私の事務所に会長の川野幸夫氏ご夫妻、澄人氏ご夫妻、そしてそのお子様3人の7人で訪ねてきて下さった。恵比寿にある総合研究開発機構の私の事務所に3世代が一緒に来るというのは、川野家がはじめてのことである。ヤオコーの今後のさらなる発展を強く感じた次第だ。