
米通商代表部(USTR)代表にマイケル・フロマンが就任する――。このニュースを耳にした私は驚きを隠せなかった。私の米ハーバード大学留学時代のルームメイトこそ、マイケル・フロマンこと、マイクだったからだ。
初めての米国生活で、陽気なヤンキーと楽しく暮らせると期待していた私にとって、マイクとの生活は少し窮屈なものだった。とにかく彼は真面目で綺麗好き。日曜の朝に私が朝寝坊をしようとすると、マイクがドアをノックする。「ケンジ、少し部屋を掃除してくれないか」。一事が万事この調子で、キッチンに塵一つ落ちていない。
几帳面で真面目一筋の彼が米国通商問題を一手に担う。オバマ大統領の信頼も厚い。TPP(環太平洋経済連携協定)では日本にとって手ごわい交渉相手となるはずだ。
なあマイク、学生時代のように互いにじっくりと議論を重ねて、日米両国にとってベストな結論を導こう。
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