
日本で最も意欲的で、たくましく、そして面白い経営者を挙げよといわれれば、私は三木谷浩史の名前を挙げる。
彼は、何と楽天の社内公用語を英語にしてしまった。
そして英語公用語化のメリットを、“何よりも社員の視野がぐんと広がったこと”だと躊躇なく言っている。三木谷のすごさは、社員たちまでを意欲的にしてしまうことだ。とにかく社内の空気が明るくて生き生きとしているのである。
三木谷が、楽天の目標は“打倒アマゾン”だと宣言したことがあった。これはシャレのつもりだった。だが、シャレを本気にしてしまうのが三木谷の面白いところである。
彼に、アマゾンと楽天の違いを問うと、「アマゾンが『超自動販売機』だとすれば、楽天は『超まちの商店街』」だと説明した。楽天には商店が沢山あり、きわめて人間くさいが、アマゾンは機能的だが機械的だということなのだろう。
とにかく、楽天の特徴は、三木谷が「これは面白い」と考え、社員たちも「これが来たら面白い」と思う手柄をやって成長しつづけているのであって、他にモデルがないことである。
三木谷は、現在アベノミクスを実現するための産業競争力会議のコアメンバーの一人だが、三木谷がいることで産業競争力会議の活動がユニークな面白さを増している。
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