
北朝鮮問題に長年、携わってきた斎木さんが外務省事務方トップに就任した。この人事ひとつを見ても、停滞していた外交が少しずつ動き出した印象がある。対北朝鮮には強硬路線で知られるが、外交は表と裏の両輪で動かすもの。対話の扉は必ず開かれていないといけない。
私は北朝鮮には1994年から計26回赴き、民間外交を続けてきた。今は90年代とは違い、かの地では携帯電話も普及し平壌市内では渋滞も起きる。日本人が考えているよりもはるかに北朝鮮はモノが充実しているのが実情だ。
北朝鮮がいかなる国家であろうと、対話のチャネルを断ち切る必要は全くない。霞ヶ関の論理はあるだろうが、外交は人間関係そのもの。北朝鮮に精通する斎木さんだからこそ、現場感覚と人間関係を重視した交渉を続けてほしい。
時に私のようなメッセンジャーがいる。批判は結構、私は日朝関係改善のため、ありのままの北朝鮮を伝える覚悟だ。
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