(写真=Natsuki Sakai/アフロ)

 小泉氏は平時の総理だった。私を含めて人を引きつける話術の持ち主だと感じていた記憶がある。現在、小泉元首相は突如として反原発を打ち出し始めた。首相在任中には反原発の姿勢ではなかったため、突然の反原発宣言は意外で唐突感があった。

 だが、今、小泉さんが訴えている反原発は本質を突いている。廃炉に向かって作業が進められているものの、原発で燃やした核燃料の廃棄物の最終処分場を未だ決めていない。総論では「仮置き場を作ればいい」、「中間貯蔵に対して賛成だ」となるものの、各論になった瞬間に、自分たちのところには持ってきてくれるなとなる。処分場がない中で、原発を新設したり、再稼働したりすれば、燃料棒のみが増えていく。

 広域にわたって町民が避難している現状を見ても、原発はやはりあってはならない。フクシマを最後の被害者にしてほしい。心から願っている。