(写真=海老名進)

 コマツの世界展開を進める坂根正弘会長は、現代の経営者の中で、分析力と実行力において最も尊敬する1人だ。そんな彼と会って印象的なのは、ときおり見せる野路國夫社長への厚い信頼だ。この信頼の厚さは、2人の経験の共有にある。

 ともに技術畑で米国経験も長く、先頭に立ってコマツの情報戦略と国際化を担ってきた。同社の強さは、建機単体のビジネスから、コムトラックスを通じたITカンパニーに変身したことであり、収益の8割以上を海外で稼ぐグローバル・カンパニーであることだ。しかも、この2人が経営を担って以降、利益率で巨人・米キャタピラーと遜色がない水準まで猛追した。

 技術的なバックボーンがあり、海外経営の才能があれば、世界で選ばれる企業になれる。野路社長とコマツは、窮地の日本メーカーの中にあって、その事実を証明してくれた。