
小泉さんは、痺れる決断を飄々と行う。社長就任後間もない今年8月、「マイルドセブン」の名前を「メビウス」に変更すると発表した。ブランドリニューアルは必ずリスクを伴う。年間765億本を売るメガブランドの名前を変えるのは、一世一代の大勝負のはず。なのに、発表直後も「グローバルブランドを作りたいんですよ」と、いつも通りの人懐こい笑顔で飄々と語るだけだった。
一方、人に思いを伝える努力は惜しまない。海外でスピーチをする際には、通勤中から自宅の風呂場まで、一人になれる時間を全て使って英語原稿を完璧に覚えこむ。「原稿を見るとアイコンタクトができない。思いが伝わらない気がする」と言うのだが、おかげで小泉さんはネイティブ並みの英語使いだという誤解も生じるとか。
世界第3位、海外売上比5割近いグローバル企業の舵を握る「決断とコミュニケーションの達人」に注目したい。
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