(写真=Jan Buus)

 政策を作る立場で言うと、法律家には既存の法解釈に長けた人と法政策に関わる人の2通りのタイプがいる。「法の番人」という言葉があるように、日本の法律家の大半は、既存の法律を金科玉条とする法解釈の専門家であり、問題解決を法律面でサポートする法政策の専門家は少ない。野村さんは、その数少ない法政策の人材であり、第一人者と言っていい。

 彼との出会いは私が金融担当大臣だった2002年のこと。不良債権処理のための金融問題タスクフォースや新設した金融庁コンプライアンス対応室の室長として力を貸していただいた。野村さんがいなければ、私には金融担当大臣の職が務まらなかったとさえ思っている。

 経済学も同じだが、学問と政策は異なる。法律の専門知識を政策に生かそうと思えば思うほど批判も集まるが、あのさわやかな笑顔で批判をかわしていく。野村さんは新たな法律家の道を切り開いている。若い法律家は是非、彼の後を追いかけてほしい。