(写真=加藤康)

 日本に来ると、いつも日本蕎麦を食べたいと言う。そのたびに、技術顧問として同行している私が行く先々で蕎麦屋を探す羽目になる。もっとも、味には注文をつけないことを知ってから気にならなくなった。何しろ忙しいから、最近はコンビニ弁当で済ませることも多い。しかも車中で食べたりする。剛腕経営で鳴らす大富豪だが、好物は庶民の食べ物、牛丼や稲荷寿司である。

 最近は白いご飯を好み、帰りは自家用ジェットに日本の銘柄米を積み込む。先妻を癌で亡くし、日本人の祖母を持つ若い奥さんと再婚してからのようだ。子供には8分の1の日本人の血が流れていると公言し、シャープ出資で頻繁になった日本出張は家族総出。すっかり「日本びいき」に変身した。この調子で、「頭がコンクリ―トだ」と批判する日本の経営者からも学び、より大きくなってほしい。