(写真=五十嵐隆裕)

 71歳の私は典型的なアナログ人間である。どうしたわけか、デジタル人間の最先端を行く47歳の及川卓也からラブコールが送られてきた。好奇心に火が点いた私はすぐ直当たりした。プラスとマイナスの磁石のように両極端の人間同士は強力な磁気が発生するらしく、その夜の宴はエキサイティングだった。

 幸いなことに及川卓也は大のシングルモルト好きである。私が大事に持ち歩いているタリスカーとサロン・ド・シマジのコラボで制作してもらったスパイシーハイボールを作るための“武器”専用プッシュミルを、思わず進呈してしまったくらいだ。

 及川は笑顔の美しい男である。「うちのGmailは20%プロジェクトから生まれたものです。これは勤務時間の20%は好きなことの研究に使え、という会社のコンセプトなんです」。及川は今、東日本大震災の被災地のネットワーク作りに20%プロジェクトを使っている。将来必ず何かやる男とみた。