(写真=佐藤博信)

 17年前、娘の誕生で、信頼できる小児科の先生に出会った。思わず、どうして花形の脳外科医や心臓外科医ではなく小児科なのかと聞きました。彼は、「今の医療は専門志向が強すぎる。僕はその人の全てを診たいので、小児科に進んだ」とおっしゃいました。感動すると同時に医療界の問題の深さを痛感しました。

 ミャンマーの農村部で、医療と菜園を実践する名知さんの活動を知り、彼女なら今の医療界を本来の姿に戻す流れを作れると感じました。保健衛生知識を広め、自立支援を実現していく。その現場に日本の医師を連れて行って、活動してもらう…。

 人と生活の全てを診る。日本の医師と患者の信頼関係の再構築の光が見えます。彼女なら、道を誤った日本の医療を原点に戻す担い手になってくれる、と。ミャンマーの知恵を生かして日本人の医療現場を救う。それは地球規模の「医療と倫理の再生」でしょう。