(写真=Redferns)

 現在のアメリカのジャズE シーンで、最も著名な日本人と言えば、Hiromi こと上原ひろみに違いない。浜松市出身で、幼い頃、ヤマハに才能を見いだされた。10代の頃、チックE コリアら巨匠と共演するチャンスをつかみ、高く評価された。米バークリー音楽大学の作曲科を首席で卒業する直前に、伝説のピアニスト、アーマッド・ジャマルに認められ、米レコード会社からデビュー。その夏ニューヨークで彼女を見た時のことは忘れられない。

 昼下がりのブライアントE パーク、ニューヨーカーたちがくつろいでいると、轟音と、すさまじく速いパッセージのピアノが鳴り響いた。ステージでは、小柄で童顔のアジア系女性ピアニストに率いられたトリオ編成のグループが演奏している。ニューヨーカーたちの視線をクギづけにして、駆け抜けるような1時間が終わると、わき上がる拍手と、握手、サインを求める人たちの群れがステージに殺到していた。

 それから8年、日米のみならず、世界中を巡り、頂点を目指して一気に駆け上がった。今年はグラミー賞受賞の栄誉にも輝いた。幼き日、静岡の茶畑の彼方に見た夢を追って、上原ひろみの快進撃はまだまだ続く。