(写真=木村輝)

 かつてはおニャン子クラブ、最近ではアイドルグループAKB48…。秋元康が才能を花開かせ、時代の寵児となった人は数知れない。時代を超えて数々のブームを起こす仕掛け人。まさにエンターテインメント業界のヒットメーカーだ。

 日本のモノ作りは、年々つまらなくなっている。作り手が消費者の声を聞きすぎて、万人に嫌われない平均点レベルの商品を送り出すからだ。だが秋元は違う。「自分が好きだ」と感じるものこそ、愛されるべきものだと信じている。スティーブ・ジョブズにも通じる哲学が根底に流れている。

 「予定調和を破壊する」。こう本人が語るように、偶然や運を大切にする。AKB48の主要メンバーをじゃんけんで決めたり、メンバー選抜総選挙を毎年行うのはその象徴だ。消費者も参加し、一緒に偶然を生み出す。新しいエンターテインメントのあり方を、秋元は楽しみながら提案する。我々は今後も、秋元の新しい「好き」に驚かされるだろう。