(写真=山本琢磨)

 清水先生との出会いは2009年1月のことだ。川崎市内にある研究室を訪問し、先生が開発したEV(電気自動車)「エリーカ」に試乗させてもらった瞬間、これは世界に普及させるべき技術だと確信した。

 しかし話を聞いてみると、先生は30年間、EVの研究開発に取り組んできたものの、技術があまりに画期的すぎて、商用化はスムーズに進んでいなかった。私たちは直ちに清水研究室とベネッセホールディングスで検討チームを作り、短期間で戦略を策定することにした。

 我々が出した結論は、清水先生の素晴らしい技術を1社で独占するのではなく、世界中の自動車メーカーが使えるオープンソースモデルによって開放すること。2009年8月に設立した研究開発専業のシムドライブは多くの企業・団体の賛同を得て、今年3月に世界最高の技術を誇る試作車「SIM-LEI」を完成することができた。

 ただし、シムドライブの目的は金儲けではない。子供たちの未来の環境を守るために、世界を救う新たなEV技術を普及させていくことにある。