(写真:村田 和聡)

 観光庁長官に就任する直前、星野リゾートを扱うテレビ番組を見て、あくまでも消費者目線でホテルや旅館を再生させる星野さんの存在を知った。ちょうどその時、国土交通省の成長戦略会議の委員にもなっていた。

 彼が素晴らしいのは、観光業を総合的戦略産業と捉えているところだ。

 観光業と言うと、ホテルや旅館、航空会社、鉄道など狭い範囲で語られることが多い。だが、日本を見れば、映画やアニメといったコンテンツだけでなく、自然環境や食文化など世界でも屈指の幅広い観光資源がある。

 こういった観光資源を生かすためには、観光業を総合的な戦略産業として捉えなければならない。星野さんには、その視点があった。もちろん、星野さんだけが変革者ではない。だが、彼の活躍は新しい日本を切り拓くだけでなく、後に続く人々のいい見本になるだろう。