(写真:菅野 勝男)

 送金革命の旗手。2003年に米ワシントンで、貧困層が利用できる金融サービス会社、MFICを創業した。全米で4000万人とも言われる銀行口座を持たない中南米などからの出稼ぎ労働者に、格安の送金サービスを提供している。海外送金では、犯罪歴などの問題がないか確認しなければならない。枋迫の送金システムは、送り手と受け手の名前から瞬時に問題の有無を確認できる。今や米連邦準備理事会が全米の金融機関に推奨・提供する送金システムとなっている。

 今夏、NTTドコモがこのシステムでのサービスを決め、携帯電話を使って、これまでの半額以下の手数料で海外送金が可能となった。枋迫が目指すのは、日本の旧態依然とした金融サービスに風穴を開け、一層の普及が見込まれる電子マネー取引のインフラを構築していくことだ。

 旧東京銀行勤務時代は中南米など海外を渡り歩いた。貧困の実態を目の当たりにして、「社会の隅々までお金を流通させることが金融マンの使命」と痛感した。異国での創業となったが、その思いは日本にも伝播してきた。