(写真=菅野勝男)

 「創業者」はカネを使って新しいことに挑戦し、「経営者」は緻密な計算によって利益を生み出す――。本来、違う性格だと思っていたが、澤田君はこの2つを併せ持っている。格安旅行代理店に始まってホテル、航空会社、そして巨大なリゾート施設の再建まで乗り出した。驚くほかない。僕は明らかに創業者タイプであって、緻密に組み立てた再建プランを遂行する経営者にはなれない。

 それでも彼と馬が合うのは、「人生を楽しむ」という動機からチャレンジを始めるからだろう。利益だけが最終目標なら、軌道に乗らないとすぐに放り出してしまう。「これだ」とのめり込んだ事業は勝つまでやり抜く。そんな執念が、どこか通ずるものがある。

 彼は今、ハウステンボスの再建に邁進している。彼を訪ねて長崎に行くことも増えた。広大な施設のどこに行っても、スタッフが彼と親密そうに接しているのにいつも感心させられる。昼夜、現場で汗を流しているおかげだろう。業界に風穴を開ける剛腕と、現場で見せる社員への思いやり。やはりただ者ではない。