(写真=山本琢磨)

 吉田君とのつき合いは、彼が創設した日本版IRR(インターネットで情報転送のナビゲーションに必要な経路台帳システム)に関する研究を私の研究室の学生が始めたことがきっかけだった。もともとは若手の研究パートナーだったが、気がつくと彼は「Mr. OCN」と呼ばれ、我が国最大のインターネット接続事業者の設計と運用を担う会社の顔になっていた。

 東日本大震災では余震の中、災害発生から30分後には全世界に日本の状況を知らせた。世界各地で開催されるインターネットの設計運用責任者の会合でも日本の状況を報告するなど、グローバルな貢献も著しい。

 インターネットは会社や国を超えた運用者同士の交流によって維持され、発展・進化を遂げる。吉田君の思いは「世界の隅々までIPパケットがきちんと届くこと」。彼は既に「Mr. OCN」を卒業し、「Mr. Japanese Internet」になりつつある。次は「Mr. Internet」だ。