(写真=村田 和聡)

 田中さん率いるグリーは、2004年の創業からわずか7年で、時価総額が5000億円を突破する日本有数のインターネット企業に成長した。にもかかわらず、当の田中さんは至って冷静だ。「ここまでは来たことがある」。こう語っていたことが印象に残っている。

 彼は楽天時代、わずか数人で始めたベンチャー企業が、1000人規模の大企業に急成長する過程を目の当たりにした。ここまでは「いつか来た道」なのだ。だからこそ、未踏の「国際展開」には並々ならぬ野心と興奮を抱いている。もともと、目線は世界にある。「ライバルはグーグルやフェイスブック」と公言してはばからない。冷静沈着さの裏に潜む大胆な性格は、次々と発表する海外企業の買収から垣間見える。同じ世代の起業家として、常に刺激を受けている。

 ただ、誤解を恐れずに言えば、田中さんは決して特別な存在ではない。努力をあきらめなければ誰でも彼のようになれる。若い世代で次の日本を引っ張ろう。田中さんと僕の、共通の思いだ。