(写真=共同通信)

 中国や東南アジアにも巨大なショッピングモールを立ち上げ、様々な企業を買収していく。そんな「巨大流通グループの総帥」と聞けば、誰もが野心的な人物像を思い浮かべるに違いない。だが、岡田元也の実像はイメージとは少し異なる。

 イオンの前身「ジャスコ」を作り上げた現名誉会長、岡田卓也の長男。弟は民主党前幹事長の岡田克也。米国の大学に留学した際に体験した消費大国の流通業が彼の原点にある。

 労働集約型産業の典型と言われる流通業に欧米流の経営を持ち込み、今でも地位が低く見られる流通業を、「一流の産業」に引き上げることを目指してきた。規模拡大への邁進も、取引先に対する歯に衣着せぬ激しい発言も、「一流」を追い求めるが故だ。

 岡田が率いるイオンは、ここ数年の低迷から脱し、業績は回復基調にある。国内では大型買収を再開、海外では中国とアジアに本社機能を置いて、店舗網の急拡大を目指す。

 米ウォルマート・ストアーズに匹敵する日本生まれのグローバル流通業を築き上げることができるのか。世界を知る岡田の本領が発揮されるのは、まだこれからだ。