(写真:時事通信)

 大阪府財政非常事態宣言に始まり、教育改革、府庁移転問題、そして、大阪府と大阪市の二重行政解消を狙う大阪都構想…。矢継ぎ早に政策を打ち出し、仮想敵を設定したうえで、トップダウンで方針を決めていく橋下徹の政治手法については、「独裁」「唯我独尊」といった風評がついて回る。

 ついには、独裁を意味する「橋下主義」(=ハシズムと呼ぶ)という言葉さえ、公然と語られるようになった。

 10年ほど前、私が「そのまんま東」としてタレント活動をしていた頃からの旧知の仲だ。当時から、「閉塞した日本を変えるには、大きな枠組みや日本社会の構造を変えないといけない」という趣旨の言葉を口にしていた。それは、大阪府知事という立場になった今でも、全く変わっていない。

 改革を座して待っていても仕方ない、批判は承知で行動あるのみ、という彼のスタイルは、和を尊ぶ日本社会の風土とは根源的に相いれない面がある。

 「変人」「異端児」と称されながらも一点突破で突き進むのは、大きな組織や構造を変えるにはこの政治手法しかない、と腹を決めてのことだろう。もちろん、少子高齢化の進展や、子供の世代の行く末を心底心配しての行動であることも付言しておく。

 大阪都構想の実現に向け、大阪市長選に挑む決断がどういう結果になるか分からない。ただ、彼が目指す大都市の制度改革が実現すれば、そんな改革の流れが全国に波及し、停滞する日本政治の起爆剤になることは間違いない。

 いつの日か国政を担う存在に、と期待しているのは、私だけではあるまい。