一方のマレリは欧米フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)傘下の部品メーカー。エンジンの制御をつかさどるECU(電子制御装置)などに強みを持ち、車載通信システムなど将来のコネクテッドカー(つながるクルマ)をにらんだ技術開発も進める。

カルソニックカンセイの展示ブース

 カルソニックカンセイはマレリとの統合で年間売上高が2兆円規模となり、自動車部品業界で世界10位クラスに入る。「規模も技術も中途半端」(業界関係者)との指摘もあるが、ガソリン車から電動車まで幅広く対応する総合部品企業への脱皮で生き残りを目指す。

次の再編の目玉は?

 市場関係者の間では、次の再編の目玉を探す動きも広がる。ホンダ系で燃料噴射機器が主力のケーヒンや、独立系でカーエアコン部品大手のサンデンホールディングス、カーナビを手掛けるパイオニアなどの名が挙がる。

次世代車への対応が競争力のカギに
●最近の自動車部品業界の再編

 特にエンジン周りや排気系などEV(電気自動車)では不要になる部品を扱うメーカーの動向が焦点だ。カルソニックカンセイにしても、マフラーなど排気系部品の扱いが焦点。所得水準の低い国・地域を中心にガソリン車の需要は残るとみられ、ガソリン車向け部品も規模の拡大を通じた収益力の強化で生き残れる可能性があるからだ。

 10ページの右下の表に示したように、世界の自動車部品業界では、すでに大型再編が相次いでいる。取り残された感のある日本にも押し寄せた再編の波。「ジリ貧を待つより攻めの一手を探るべき」(業界関係者)時が来たことだけは確かなようだ。

(北西 厚一)