トランプ氏の大統領就任は日本の造船産業や防衛産業にどのような影響を与える可能性があるのか。造船大手、ジャパンマリンユナイテッドの三島愼次郎社長に聞いた。(聞き手は寺井伸太郎)

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ジャパンマリンユナイテッドの三島愼次郎社長(撮影:大槻純一)

トランプ氏が当選したことでどのような影響がありそうか。

三島:選挙戦でトランプ氏は過激な内容の発言をしてきたが、就任後の具体的な政策はまだ読めない。優秀なスタッフが周囲を固めるのだろう。軌道に乗ってみないとわからない面はある。

 まず気になるのは為替への影響だ。これまでトランプ氏は保護主義的な政策を掲げており、トランプ氏イコール円高のイメージが強い。早速、相場は円高に振れている。急激な変動は造船をはじめドル建て取引が多い産業にとっては厳しい。

造船業界にどのような影響がありそうか。

三島:まずは環太平洋経済連携協定(TPP)が考えられる。TPPによって貿易が活発化し、海上荷動きが拡大すれば船舶需要も当然伸びる。トランプ政権によってTPPがどのように推移するか注視していく。

トランプ氏は日本に対し、在日米軍の駐留費負担増や自主防衛強化を求める考えを表明している。イージス艦など海上自衛隊向けに多くの艦船を建造するジャパンマリンユナイテッドにとっては追い風となるのか。

三島:駐留費負担増の問題と海上防衛や防衛予算の件は別問題と考えている。艦船の発注については、東アジアにおける不安定要因などを踏まえ、海上防衛力を強化した方が良いかどうかを日本政府が判断するだろう。