人種や宗教など、極めて多様性に富む都市、ロンドン。現地のフリーTVディレクター、伏見香名子氏が、ロンドンから世界の「鼓動」を聞き、これから生まれそうな「胎動」をキャッチする。
シリーズ
ロンドン発 世界の鼓動・胎動

完結
28回
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改憲議論で学ぶべき英国の歪められた民主主義
英国のEU(欧州連合)離脱を決めた国民投票や、トランプ米大統領の選出において、有権者を標的にしたデジタル戦略が繰り広げれられ、偽情報が拡散した。日本では憲法改正が議論されており、参考にすべき点が多い。これらの問題に精通す…
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「これは戦争だ」心を操る大量破壊兵器
米国の大統領選や英国のEU離脱を問う国民投票では、大規模な情報操作が行われていたーー。こうした不正を暴いたケンブリッジ・アナリティカ社の内部告発者、クリストファー・ワイリー氏が現代の情報戦争の実態を語る。
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「トランプという怪物」を作った会社
一人のデータ・サイエンティストの告発が、世界を揺るがしている。フェイスブックから8700万人分の個人データを不正に集めた企業、ケンブリッジ・アナリティカの研究が、トランプ大統領を誕生させ、英国がEU離脱を決める一因になっ…
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米中間選でも偽情報拡散の脅威、新規制が必要に
デジタル広告事業者と民主主義の熾烈な戦いが繰り広げられている。米国の中間選挙でも既にSNS(交流サイト)上で、偽情報の拡散が懸念されている。この戦いを制すのは、シリコンバレーか民主主義か。英下院・特別委員会のデーミアン・…
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フェイスブックが「偽情報拡散」のツケを払う日
英国がEU離脱を決めた国民投票では、米フェイスブックなどのSNS(交流サイト)で様々なキャンペーンが展開された。全容解明に動いた特別委員会のデーミアン・コリンズ委員長に聞いた。
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EU離脱で英国の魂である医療制度が崩壊も
英国のEU離脱は、医療現場の混乱に拍車をかけそうだ。近年、NHSと呼ばれる「国営医療制度」は緊縮財政で予算が削られ、サービスが悪化している。離脱派はEU離脱でNHSの予算増額を訴えていたが、ガン治療の遅れなど様々な悪影響…
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ターゲット広告全盛、日本の国民投票は大丈夫か
米大統領選や英国のEU離脱を問う国民投票では、デジタルキャンペーンが大いに用いられ、投票行動に影響を与えた。近い将来、日本でも選挙や国民投票において、ターゲット広告などが使われる可能性が高い。前編に引き続き、デジタルキャ…
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狙われる有権者たち、デジタル洗脳の恐怖
大統領選挙や国民投票において、膨大な量の個人情報を基にした、いわゆる「ビッグ・データ」を使用したデジタル操作が行われたのではないか、との論争が巻き起こっている。今月、日本でも出版された「操られる民主主義」を執筆した、ジャ…
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英准教授「不寛容ではオウム問題は解決しない」
英国の名門大学の一つ、マンチェスター大学ではオウム真理教に関する授業が行われている。英国の学生らは、「自称イスラム過激派」らによるテロ行為と共に暮らさざるを得ない状況になる。オウムの授業を通して、なぜ若者らが過激思想に取…
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「労働者のためのW杯」に見る現代の奴隷制
次のワールドカップ(W杯)は2022年にカタールで開催されるが、同国での深刻な労働問題に耳目が集まっている。カタールは全人口に迫るほどの外国人労働者がおり、彼らは奴隷制とも言えるような過酷な環境で働いている。W杯の開催決…
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EU離脱国民投票の不正告発者が日本に警鐘
英国のEU(欧州連合)離脱を問う国民投票から2年が経ったが、その国民投票に不正の疑いがかけられている。その一つは離脱派陣営が、選挙法で定められている資金の上限を不正に越えて投入していたという疑惑だ。今回、内部告発者の一人…
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フェイスブック騒動、驚愕の「デジタル情報戦」
英データ分析会社が米フェイスブック上の個人情報を不正利用したとされる問題で、米大統領選に加え英国のEU(欧州連合)離脱を決めた国民投票との関連も疑われている。「民主的なプロセス」が歪められるリスクに日本も無縁ではない。
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武器を輸出すれば日本も「手が血に染まる」
英国でサウジアラビアへの武器輸出が人道上の問題で疑問視されている。日本は昨年末、英国と新型空対空ミサイルの共同開発に向けた連携を確認したばかり。日本が人道上、問題のある取引に加担するリスクはないのか。専門家に聞いた。
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北朝鮮の人たちも“人間”。対話の糸口はある
拉致被害者、曽我ひとみさんの夫・故ジェンキンス氏を含む北朝鮮に脱走した米兵2人に平壌で取材していた英国人のドキュメンタリー監督のインタビューの後編。なぜ、世界から孤立する北朝鮮を描き続けたのか。
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冷戦中、なぜ4⼈の⽶兵は北朝鮮に脱⾛したのか
昨年12月、北朝鮮による拉致被害者、曽我ひとみさんの夫・チャールズ・ジェンキンス氏が死去した。ジェンキンス氏が北朝鮮を出国する前、平壌で同氏ら脱走米兵2人に取材していた英国人のドキュメンタリー監督に、当時の様子を聞いた。
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「“アフリカの北朝鮮”では全国民が奴隷だ」
様々な人種や民族の集まるロンドンや欧州各地などで出会った人たちの姿から、世界の鼓動や胎動を伝えるコラム。今回は亡命エリトリア人ライターの話。人権活動に従事していたが突然、逮捕・拷問された。その後、脱走し亡命。「アフリカの…
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平和活動家に転向した元・極右団体構成員の告白
ポピュリズムの台頭で、欧米諸国では社会が分断される懸念が高まっている。だが、分断を乗り越えようと活動を続ける人たちもいる。シリーズ~「憎悪」と戦う市民たち~。今回は英国ロンドン近郊の街ルートンで出会った、平和活動家に転向…
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英総選挙に透ける「若者」という新勢力の台頭
6月8日に実施された英国の総選挙では、議会での勢力拡大を狙ったメイ首相の「賭け」が大失敗に終わった。その敗因を検証すると、既存メディアにもソーシャルメディアに氾濫するフェイク・ニュースにも惑わされない、冷静な判断能力を持…
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フィンテックの旗手がBREXITを懸念する理由
フィンテックの旗手と目されるスタートアップが英国にある。トランスファーワイズだ。インターネットを使った国際送金で急成長を遂げているが、創業者でCEOのヒンリクス氏は英国のEU離脱の影響を強く懸念している。ヒンリクス氏に話…
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「難民キッチン」で考える社会の分断と寛容
トランプ米大統領による移民に対する発言のように、世界各地で社会を「分断」するような動きが台頭している。一方で、こうした「憎悪の構造」に挑む活動も増えている。新シリーズ・「『憎悪』と向き合う市民たち」の第1回は、英国の地方…
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小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」 ~世間に転がる意味不明
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徹底予測2021年 底打ちか奈落か
日本経済の節目の年として幕を開けた2020年は、誰もが予想できない最悪の1年となった。すべての始まりはコロナ禍だ…
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総付加価値額が450兆円ともされる自動車産業の構造が変わり始めた。GAFAやEVスタートアップ、ソニーなどが新た…
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不屈の路程
話題の経営者や気鋭の起業家はいかにして自らの経営を確立するに至ったのか。そこにたどり着くまでの道のりは決して順風…
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菅野泰夫のズームイン・ズームアウト欧州経済
ロシアを足掛かりに、欧州経済・金融市場の調査を担当して、既に十数年の月日がたちました。英国の欧州連合(EU)離脱…
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1000年企業の肖像
日本は創業100年以上の企業が多くあり、世界一の長寿企業大国として知られる。その中には創業1000年を超えると伝…
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10 Questions
いま、世の中で起こっていること。誰もが知りたいと思っていること。でも、ちゃんと理解できていないこと。漠然と知って…
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河合薫の新・社会の輪 上司と部下の力学
上司と部下が、職場でいい人間関係を築けるかどうか。それは、日常のコミュニケーションにかかっている。このコラムでは…
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ファクトフルネス思考
「データを基に世界を正しく見る習慣」を紹介した書籍『ファクトフルネス』は、日本で90万部を超えるベストセラーとな…
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大西孝弘の「遠くて近き日本と欧州」
日本の読者にとって欧州のニュースは遠い国々の出来事に映るかもしれない。しかし、少子高齢化や低成長に悩み、企業の新…
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グルメサイトという幻
食べログ、ぐるなび、ホットペッパーグルメ──。外食店探しに欠かせない存在となったグルメサイトの地位が揺らいでいる…
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フェルディナント・ヤマグチの走りながら考える
この度、故有りましてこの日経ビジネスオンライン上で、クルマについて皆様と一緒に考えていくナビゲーター役を仰せつか…
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ファストリ、異次元の経営
コロナ禍の混乱からいち早く抜け出したファーストリテイリング。破綻が相次ぐアパレル業界にあって、なぜユニクロだけが…
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テスラが仕掛ける電池戦争
日本でも2030年代半ばに新車販売でガソリン車をゼロにする方針が打ち出されるなど、各国の環境規制強化により普及段…
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70歳定年 あなたを待ち受ける天国と地獄
従業員の希望に応じて70歳まで働く場を確保することを企業の努力義務として定めた、改正高齢者雇用安定法が2021年…
全8回