NATOカタログに対応することで防衛装備を輸出しやすくなる半面、輸入しやすくなる面もあります。このため、国内利害関係者の一部がやや抵抗感を持っているのも事実です。

日本の航空機部品も将来はNATOカタログへの登録が一般的となるかもしれない(写真は日本の防衛省が開発を進めるステルス実証機「X-2」。写真:早川俊昭)

日本の防衛省が2017年度概算要求で「NATOカタログ制度に係る国際会議の開催やシステムの整備」に2億円の予算を計上しました。

服部:実務に直面し、日本国内でも産業界を含めてようやく理解が深まってきたと手ごたえを感じています。防衛省の予算はNATOカタログに対応したシステムを整備するなど、能力的な面でTier2国になる準備を進めておくということでしょう。あとは意思決定に踏み切るタイミングだけの問題とみています。

 NATO関係者と私が意見交換した感触では、NATO側は広く門戸を開いており、日本の参加を心待ちにしています。日本は最新技術をつぎ込んだ主要装備の開発には熱心ですが、泥臭いけれども実は大事な後方業務やルールなどへの目配りが足りません。

 NATOカタログは、中国も興味のあるそぶりを示すなど、防衛装備に関する情報戦を繰り広げる場になっています。国際マーケットに参入するのであれば、様々な情報を収集できるよう力を入れておかないと、日本の防衛産業を守れないのではないかと懸念しています。