【疑問4】
放射線でDNAは破壊されないのか
→放射線耐性を持つ生き物は存在する

 ゴジラに関するつぶやきをしていたら、twitter上で「ゴジラのDNAは自身の放射線によって壊れないのか」というコメントを頂いた。通常、DNAは放射線によって切断されてしまう。しかし、今年9月21日に公表された東京大学大学院理学系研究科の橋本拓磨・特任研究員らの研究では、「クマムシ」から見つかった新規のタンパク質が放射線による核DNAの切断を防ぐ物理的なシールドになっていることが示唆された(Hashimoto et al. 2016)。

 クマムシは、外界の乾燥に伴い、乾眠状態という特殊な状態になり、この状態では、放射線や超低温・高温・真空といった様々な極限状態に耐えられることが知られている。しかし、こんな凄い能力を持った生物も、極めて身近な場所、例えば苔の中などで容易に見つけることが出来る。

 もしかすると、ゴジラも自身の放射線による被爆の影響を最小限にするために、同様の仕組みを備えているのかもしれない。

放射線耐性を持つとされる「クマムシ」の顕微鏡写真。写真:アフロ

【疑問5】
「死をも克服した生物」など存在するのか
→自らを若返らせることで寿命による死を克服する生物が実在する

 巨災対の国立城北大学大学院生物圏科学研究科の間准教授(塚本晋也)が、ゴジラに対する熱核兵器の使用に対して「ゴジラは死をも克服している可能性がある」と指摘している。

 死を克服した生物。そんなものは存在しないと思うかもしれないが、実際に存在することが知られている。それは、「ベニクラゲ」という世界中に生息するクラゲである。

 このクラゲを研究している京都大学フィールド科学教育研究センターの久保田信准教授のコラムによると、ベニクラゲは通常は他の生物と同様に雌雄で子どもを作るが、生存に支障をきたすような状況になったときに、自身を若返らせることができる。

 ミジンコやアブラムシのように、無性生殖によって自身と全く同じDNAを持つ個体を作る動物はたくさんいるが、自分自身を若返らせて寿命による死を克服しているという動物はほとんどいない。現時点では10回もの若返りに成功しているようだ。ヒトの寿命を仮に80年とすると、10倍すれば800年前、鎌倉時代になってしまう。

不老不死として知られる「ベニクラゲ」。写真:アフロ